いま、白神はこんな様子です!

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2015.11.17更新

冬支度です

道路がそろそろ冬季閉鎖になります。
我々マタギ舎もガイド、巡視など山の仕事が終わりました。
マタギ小屋もシートを外し、小屋の中にはつっかえ棒をして
雪でつぶれないようにしてきました。
山奥から始める冬支度、あとは家の周りの雪囲いなどに追われています。

今年も素敵なお客様と森や動物たちに出あえて楽しかったです。
冬の間にマタギ舎の良き理解者、友人の力を借りて、ホームページリニューアルを完成させたいと思っています。お楽しみに・・・・。

写真 晩秋の紅葉

紅葉はピークだけが素晴らしいのではありません。
ブナなど大木が葉っぱを落としたあとに、小さな木の紅葉が盛りを迎えます。
この木も今はもう全ての葉を落としてしまったでしょうね。

天然のナメコはツヤツヤ感が違います。
美味しい山の幸をいただくには手間がかかります。
来年も生えるよう菌を残すために必ずナイフで採ります。
みぞれ降る中、凍える手で一つ一つ丁寧に収穫したナメコは美味しいですよ~。

写真 天然のなめこ
写真 ホシガラス

ホシガラスっていう鳥です。
夏場は高山にいて、ハイマツの実を食べてたりします。
冬になると里山に下りてきて、ブナの実などを食べています。
葉っぱがなくなると、鳥も見やすくなります。

紅葉の最後は、風とともにどこまでも葉っぱが舞い上がり、
足元はカサカサと落ち葉が音をたて、見通しの良い森になります。
お天気を伺いながらお散歩も素敵です。

写真 コシアブラの紅葉このページのトップへ戻る↑

2015.10.15更新

今最高の紅葉です

白神が、すごい明るい森になっています。
紅葉はタイミングが難しい、しかも毎年同じようにきれいにはなりません。今年は秋に風や大雨もあったのに、まさかこれほど綺麗な色づきをするとは・・。
この季節はガイドなんていなくてもどなたでも山が楽しめます。(笑)
お天気の時にはどうぞ山にお出かけください。
ただし、10月末には紅葉の終わりとともに雪が来ます。
雨具や防寒具、非常食などお忘れなく・・・。

写真 秋の津軽峠

10月になり、初めてバスで上がれるようになった津軽峠。
(自家用車は通行止めです)

こんなブナ林の小径をたどります。
黄金色で目にまぶしい!

写真 黄葉のブナ林の小道
写真 色鮮やかな紅葉

オオカメノキ、ヤマウルシなど色鮮やかです。

独特な色はコシアブラです。

写真 コシアブラの紅葉このページのトップへ戻る↑

2015.9.12更新

夏が終わり、秋が来る・・

林道が閉鎖で、奥山に人が行ってません。
でも時間と労力をかければ、行けるのですよ。
昔は林道なんてなかったのだから・・・。
そして、人が来ないと動物たちの天国!
3日間奥山の巡視に歩いて、人の痕跡は一か所、クマやカモシカの痕跡が数十か所。

写真 クマの足跡

先月クマの写真が怖いという話が出ました。
そうですよね、クマは誰でも怖いです。
でもクマもきっと人が怖いですよ。
見つからないように、こっそり暮らしているもの。
人間と動物がやたら出会うというのは不自然です。
動物も人間も、人間同士も距離を測り、争いを避け「共に生きる」。

マタギ舎メンバーは、山で暮らす動物の気配を感じながら、
歩けるのが楽しみでもあるのです。

7月ごろから「ジ----」という感じで鳴き始めるエゾゼミです。
温度で鳴きだすセミは、お天気に敏感。
9月に入ると晴れ間が出るときのみ、鳴いています。
思い出したように鳴くセミ、果たして逢いたい人(セミ)に出会えるのでしょうか?

写真 エゾハルゼミ
写真 紅葉

オオカメノキの紅葉が始まりました。
森では早々に、色変わりをして秋支度を始める樹木です。
特に今年は夏が雨不足で、疲れたのか早いような・・・。
この枝は多分、何か問題(枝が折れている)があって
早々に葉を落とすつもりのようです。

最近雨が多くなって、キノコがチラホラ見えてきました。
この写真はタマゴタケ。
始め卵の殻のようなものから赤いキノコが生えてきます。
毒毒しいですが、食用になります。
キノコは一つ一つ丁寧に覚えるしかありません。

写真 タマゴタケこのページのトップへ戻る↑

2015.8.16更新

今年の夏は・・・

あんなに暑かった夏もお盆を過ぎたらクールダウン。
白神は奥地に行けば登山道はないので
沢を道がわりに歩きます。
水温はだいたい15℃、
暑いときなら最高です。

写真 清流を歩く人

こんな場所を歩きます。
泳いでもOKだけど、以外と寒いです。

滝が出てくれば横を高巻いたり、
場合によっては、登ったりします。

写真 広い滑滝
写真 カエルとウツボグサ

川のそばではカエル(アズマヒキガエル)がお花見(ウツボグサ)
このカエル、全く動きが遅くて、
時には知らずに触ってしまうことも・・・。

今回(今年)のビッグニュースは何と言ってもこのクマ。
沢を歩いていたら、マタギ舎メンバーが偶然遭遇。
あまりに近く、クマも唸って牙をむき出し、もう無事に帰れないかも・・・と思いながら撮った写真だそうで す。
マタギといえども、
素手ではクマには敵わない。
諦めたら、ゆっくり逃げるチャンスが生まれたそうです。

写真 立ち上がる熊このページのトップへ戻る↑

2015.7.7更新

夏になりました

6月に入ると本格的なトレッキングシーズンです。
お客様をお迎えし、調査や巡視で山を歩く毎日です。
ホームページの更新もついおろそかに・・・・。すみません。
素敵なお客さまと、森の動物たちとの出合いで忙しいなんて幸せですね。

写真 大カツラ

初めて白神を訪れて感動したと送っていただいた写真です。
白神で一番大きいかもしれない
大カツラ。
舞台が素敵なんです。

もう何度も訪れてくださるお客様です。
それはそれは楽しそうに山を歩かれます。
食べたり、飲んだり、笑ったり・・・。

写真 沢を歩くお客様
写真 倒木

こんな風に川の中は倒木がいっぱいに道(川)を塞いでいます。
かき分け乗り越えていくと奥地には
動物たちの世界が広がります。

これはカモシカの足跡。
姿はなかなか見せてもらえないけれど、
私たちから逃げた跡も。
実は観察されているのは、人間の方?

写真 カモシカの足跡このページのトップへ戻る↑

2015.6.5更新

今年の奥山は・・・。

白神では5月下旬に各林道の冬季閉鎖解除になります。
ところが今年はどこも開通せず、予定さえ立たないところもあります。
昨冬始めの重いドカ雪で、道路崩壊がおきてしまったらしいです。
観光業としては大打撃ですが、周りからは「鳥や動物たちが安心して暮らせるね」なんて声も聞こえてきます。
動物たちものびのび暮らせる森は、人間だけのものではないのですから。

写真 道路崩壊

冬に崩れた大川林道、
大雨がくれば全部崩れそうです。

新緑と滝、沢の景色は素晴らしいですね。
これからは、沢歩きの季節です。

写真 夏の沢
写真 雪の詰まった沢

気温は25度を超える日も既にありますが、
深い谷では日もささず
まだ数mの雪が詰まっています。

人の少ない山奥の沢では、
シノリガモの夫婦が子育て準備中?

写真 シノリガモこのページのトップへ戻る↑

2015.5.9更新

春が駆け足で通り過ぎそうです

雪の多かった今冬ですが、街には春が早く訪れました。
弘前城の桜もGW前に見頃になりました。
雪国の春は、それはそれは待ち遠しいもの・・・・
せめてゆっくり楽しみたいのに、
夏のような日差しと気温が続いています。

写真 	カタクリ

雪が解けた地面を
色とりどりの花が覆います。
こちらは代表カタクリ。
なんて可憐なんでしょう。
お天気の良い日は
こんな風に花びらが反り返り
誇らしげに咲いています。

木々たちも芽吹き始めました。
春もみじと呼ばれることもあるように、
イタヤカエデは葉っぱがオレンジ、
花は黄色で出てきます。

写真 春もみじ
写真 岩木山

山の入り口は春爛漫で
夏のようですが、
4月末の山の稜線(標高800m前後)は
残雪たっぷり。
芽吹き前の木々の隙間から
霊峰岩木山が望めました。
この天気で
今はもう緑になったかもしれません。

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2015.4.7更新

春を見つけました

東京では桜が散り始めたそうです。
弘前城の桜の蕾も膨らみ始めています。
一方、白神山地は日本海側の多雪地帯で、まだまだ雪もふります。
それでも、歩いていると小さな春が見つかるようになりました。
これから本当に楽しい季節です。

写真 マンサクの花

マンサクは雪の中に突然花を咲かせます。
小さな黄色い花弁が
少しずつ伸びてきます。
一番最初の“春”です。

陽だまりにヤマネコヤナギの花芽が膨らんできました。
ふさふさの白い毛の蕾が膨らんで黄色い花に変わっていきます。

写真 ヤマネコヤナギの花芽
写真 3匹の猿が木の上で丸まっています

雪崩で雪の落ちた斜面や川岸には、ばっけ(フキノトウ)が伸びてきます。
ああ、春だなあ。。。

まだまだ雪のある林道をスノーモービルで走り、マタギ小屋に行ってきました。
真冬は小屋が見えないくらい雪がつもります。
4月4日、かなり小屋が現れてきました。
これでも約1.5mは雪が残っているんです。

写真 冬のマタギ小屋このページのトップへ戻る↑

2015.3.8更新

伝統の豆腐作り

冬になるとマタギ舎では西目屋伝統の豆腐を作ります。
山奥の村では、お正月や人が集まる時の御馳走に豆腐は欠かせないものでした。
おばあちゃん達が畑で無農薬で大切に育てた大豆を、
豆腐作りの日の3日前にはうるかし(水に浸すこと)ます。

写真 大川と霧氷

当日朝早くから一日がかりで
100丁近く作ります。
こんな大掛かりな道具を用意し、
薪で沸かしたお湯で
すりつぶした豆を煮ます。

時々鍋底をかき回さないと、
焦げ付いてしまいます。
この後手で絞り、
にがりを入れ、箱に入れます。

写真 木の皮をかじる子ザル
写真 3匹の猿が木の上で丸まっています

これで28丁分の豆腐です。
あとは切るだけ。
とっても美味しくて、
やみつきになります。

雁帰る

外で豆腐を作っていると、
空から声が・・・・?。
雁の群れが春を感じて
北へ帰っていきます。
世界遺産の南から
雁森岳を越えて、里の上を通り、
遥かシベリアまで・・・頑張ってね!

写真 大川 ウサギとカモシカの足跡このページのトップへ戻る↑

2015.2.14更新

深い雪の中に春を待つ

今年の津軽地方(青森県の西側半分)は、たいへんな大雪になっています。
マタギ舎メンバーも連日雪かきに追われています。
山の動物もまた食料を求めて深雪ラッセルしています。
サルはこの季節には木の皮を齧ってしのぎます。

写真 大川と霧氷

目屋マタギの本拠地、
大川の冬景色です。

この日はニホンザルの群れに
出会えました。
木の皮や絡まったツルの
新芽を食べています。

写真 木の皮をかじる子ザル
写真 3匹の猿が木の上で丸まっています

子ザルがくっついて
体をあたためあって・・・

ウサギとカモシカも
歩いたようです。

写真 大川 ウサギとカモシカの足跡このページのトップへ戻る↑

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